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苦手克服作戦 part3

part1part2に続き、part3の克服法になります。⑤⑥は絵画造形に関係なくとも、他の分野でも同じような悩みはありそうですよね。


① 興味がわかない、楽しくない

② 道具の使い方がわからない、うまく使えない

③ 形、色、質感など自分の思い通りの表現ができない

④ アイデアが思いつかなくて、描き始めがなかなかできない

⑤ 作業が遅い、またはいいかげんに済ませてしまう

⑥ 親自身が図工・美術が苦手で避けていた為、子供も同じように苦手意識を持ってしまった

 


⑤ 作業が遅い、またはいいかげんに済ませてしまう

のんびり屋さん、せっかちさんなど、多少性格もあるかと思いますが、①~④をクリアできれば、⑤も解決できるのでは?と思っています。⑤の悩みは気持ちや考え方が大きく影響していると思います。

 

作業が遅いのは、こだわっている、丁寧に慎重にやっていることで良い面もありますが、授業の時間内で仕上げられずに未完成ですと評価が下がることもあり、せっかく頑張っているのにがっかりしてしまうことがあります。

途中の作品は評価してもらえません。図工は成績がついてしまいますので、完成させることはとても大事です。

 

どうしたら時間内に仕上がるのかというと、まず初めに完成図を思い描くことです。

わかりやすく例えで、お弁当づくりを例にあげます。

お弁当が必要とわかった時点で、だいたいの方が何のおかずにしようかな?おにぎりかな?サンドイッチかな?唐揚げつくろうか、ウインナーと卵焼きは絶対入れる!お野菜どうしよう?など考えますよね。

そして、朝の8時までには完成させなくてはいけなかったら、何時からどのような手順で始めますか?

 

図工も同じなんです!最初に完成図を思い浮かべて、とにかく授業が終わるまでに完成させるぞ!という計画と努力が必要です。

時間内に終わらない子は、完成図を思い浮かべずに、他のことにこだわり過ぎている子が多いんです。

 

ここでまたお弁当作りに戻りますが、ご飯をデコ弁しよう!と海苔を切っていたら、めちゃめちゃ時間がかかった!

リンゴをかわいく飾り切りしていたら15分もたってた!ヤバい!

間に合わないってなったらどうしますか?何かを諦めるか、別の方法で作戦変更しませんか?

 

こんなに可愛いお弁当いいね!

ゆこphotoによるphotoACからの画像を引用しています

 

 


絵もそうなんです。例えば家族を描いてみましょうだったら、服にこだわり過ぎてるとか、お花とか鳥とか景色から先に描いてるとか、本来の目的からずれてしまう子が多いんです。

 

可愛いお弁当が嬉しいけど、できなかったぁ~やおかずが足らなくて隙間だらけより、まずはお弁当を完成させなきゃと思いますよね。

絵も同じで、着ている服はシンプルでも、景色は地面と空だけでもまずは家族を描く!そして時間が余ったら、細かいところにこだわったらいいんですよ。

ですので、これも④のある程度図工で何をするのかの予習と授業で説明を聞いたら、作品の完成までを想像して、まずは主になるところからスタートします。

あとは②の道具が正しく使えると作業が早くなりますね。

教室では自画像ならもちろんメインの顔を制作して、洋服や髪飾りは時間があったら作ろうねにしていますよ。

 

いいかげんにすませてしまう子は、自信がない、内容をよくわかってない、諦めてしまっている子が多いです。

①~④までを頑張って練習してみて下さい。何でも練習したら少しは自信がつきます。

自信がついたら、いいかげんにすませたりしません。

①を行い、まずは楽しいと思うこと、④の図工も予習することで、今日こんなことをするんだなぁ~と、内容やアイデアを頭に入れていきましょう。

そして何より家族が励まして、関心をもってあげることが本人のやる気につながりますよ( `ー´)ノ

 

 


⑥ 親自身が図工・美術が苦手で避けていた為、子供も同じように苦手意識を持ってしまった

これは、親御さんの固定概念をお子様にそのままあてはめている場合が多いです。

だいたいの親御さんが、「自分は絵が下手なので」と言います。何をもって下手と決めつけているのか、基準がわかりません。

 

私は何度も言っているのですが、本来絵に上手・下手もなければ正解・間違えもありません。

 

本物そっくりに描く絵だけが上手な絵と思い込み「上手い、凄い!」と言っていませんか?

 

「自分は下手」と言っていると、子供も絵って上手と下手があって僕の描く絵は上手?って悩んでしまいます。

普段からお子様の絵に関心を持ち、評価するのではなく感想を言ってあげたり、感性を褒めてあげる、これだけで違ってきます。

 

世の中の芸術家はいろいろな考えや表現方法をされますので、美術館や展覧会、いろいろな絵本を見るだけでも絵に基準がないことがわかり、苦手意識は減ると思います。

 

大人になってまで絵を描く機会はなかなかありませんから安心して大丈夫ですよ。

お子様にまで苦手意識が伝わらないように、絵に上手、下手という評価付けをせずに、いろいろな絵の世界観を一緒に楽しんでみて下さいね (*^^*)


今回このテーマを書いたのは、教室で苦手を克服しようと頑張ってる子を見てきて、いつかはこのテーマを書こうと決めていました。

 

最初に教室に問い合わせてくれた時には、 お子様の苦手意識にどうすればいいかわからず、必死な思いをされていた方もおられます。

 

今はコロナ禍もあり、私自身が教室が思うように出来ていませんので、教室に通わなくても、専門の先生に習わなくても、家族の協力があれば、お家で苦手克服の方法はたくさんあるということを知ってもらえたらなと思いました(^O^)

 

part3までお読みいただきありがとうございました!!